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2025.06.26

【第4話】家庭でできる「学習習慣づくり」3ステップ

【第4話】家庭でできる「学習習慣づくり」3ステップ

やる気に頼らず続ける子になるために~

このシリーズについて

この連載は、全5話でお届けする“学習習慣の変化”を描くストーリーです。

小学4年生の陽菜(ひな)と母・美咲さんが、家庭でのちょっとした工夫によって、少しずつ「勉強嫌い」から「学びに向かう習慣」へと変わっていく様子を追っていきます。

  • 1話:勉強嫌いの理由は?日常に学びを取り入れるコツ
  • 2話:朝・夜・週末生活リズムと学力の深い関係
  • 3話:成績が伸びる子はやっている。振り返り習慣のススメ
  • 4話:家庭でできる「学習習慣づくり」3ステップ ← 今回のお話
  • 5話:親子でつくる「できる子の未来」への習慣設計

振り返りメモを始めて2週間。陽菜は以前よりずっと、学びに向き合えるようになってきた。

でも、美咲さんには新たな悩みがあった。

「調子がいい日は自分からやるけど、気分が乗らない日はやっぱりやらない…」

「やる気」に波があることを実感した美咲さんは、もっと“自然に続けられる仕組み”をつくる必要があると感じ始めていた。

ステップ「行動を小さく分けてハードルを下げる」

やる気が出ない日でもできるようにするには、“一歩目”のハードルを下げることがカギ。

美咲さんは、陽菜の勉強メニューを「細かく分ける」ことにした。

  • 算数プリント → 「問題1〜3」だけでOK
  • 漢字練習 → 「3文字だけ」でもOK
  • 振り返り → 「1行」だけでもOK

すると陽菜は、「それくらいならやってみようかな」と言って机に向かうようになった。

「やる気」がなくても、「動き出せる」。それが習慣化の第一歩。

ステップ「やったことが目に見える仕組みを作る」

次に美咲さんが取り入れたのが、“見える化”。

100円ショップで買ったカレンダーに、勉強をした日には好きなシールを貼るだけの簡単な方法だ。

「今日は何シールにする?」「星がいい!」

シールが少しずつ増えていくカレンダーを眺めながら、陽菜は満足そうに言った。

「私、けっこう続いてるかも」

自分で続けているという実感は、子どもにとって大きな自己肯定感につながる。

ステップ「親子で終わりの時間を決めておく」

もうひとつ、大切なのが“終わりの時間”を決めること。

「もっとやった方がいいんじゃない?」と思っても、美咲さんはグッとこらえて、陽菜と一緒に決めた“15分だけ”を守るようにした。

理由はひとつ。「もっとやれたのに」で終わった方が、次回も前向きになれるから。

「もうちょっとやりたかったのに!」という気持ちが、次の学習への意欲を生む。

家庭でできる!学習習慣づくりの3ステップまとめ

  1. 勉強の量を細かく分けて、小さく始める
  2. 学習の記録を見える形で残す(カレンダー・シールなど)
  3. やりすぎないことで前向きな余白を残す

学習習慣とは、「やる気がある日だけやること」ではありません。「やる気がなくても、自然と始められる仕組み」こそが、本当の習慣です。

陽菜のように、少しずつ「やるのが当たり前」に変わっていく家庭には、無理のないステップと、親子の信頼が育まれていました。

次回予告:第5話「親子でつくる『できる子の未来』への習慣設計」

いよいよ最終話。学び続ける子になるには、どんな家庭環境が必要なのか?

“継続できる家庭”には共通点がありました。

陽菜と美咲さん親子がたどり着いた“わが家らしい学びのかたち”とは?

次回、未来につながる「学びの設計図」をお届けします。

山口誠司 塾長 BLOG INDEX
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