
2025.06.23
【生徒からの質問】by bus に”a”とか”the”は付けないの?
個別指導塾アン進学ジム尾張旭本部教室塾長の林です。
今日は生徒から出た質問をご紹介!
「by bus に”a”とか”the”は付けないの?」
確かに!
定型句として覚えていたので、疑問にすら感じていなかったですね…。
なんて鋭い質問だ!と言いながら調べてみたので、備忘録も兼ねてブログに書き残しておきます。
by bus
例文:I go to the park by bus.「私はバスで公園に行きます。」
この[by]は「~で、~によって」といった手段を表す前置詞と呼ばれる単語です。
他にはby car, by e-mail, by credit cardといった使い方をしますが、
どれも”a”とか”the”、いわゆる冠詞は付かないですね。
数えられる名詞にはこの冠詞を付けましょう、というのを中1英語で習いますが、
実はby trainのように冠詞を付けない、無冠詞で使う状況もあるんです。
冠詞の付く[a bus]や[the bus]はバスそのものの物体を表す表現となりますが、
無冠詞のただの [bus] は「バスのはたらき(※)」というカタチのないイメージを表します。
※
「バスのはたらき」とは、ちっちゃい子どもから「バスって何?」と聞かれたときにどう答えるかだと考えてください。
「たくさんの人を運べる、お金を払うと乗せてもらえる車」という感じでしょうか?
ちなみに三省堂の新明解国語辞典には
「数十人乗れるように座席を配置した、大型の乗合自動車。」とありました。
ということで、[by bus]は「バスのはたらきによって」というイメージの表現になります。
by the bus
では、冠詞のtheを使って表すとどうなるのでしょうか?
例文:I go to the park by the bus.「私はバスのそばを通って公園に行きます。」
[by]には「~のそばに」という場所を表す前置詞でもあります。
[the bus]と冠詞が付くと、具体的にカタチのあるバスを表すので、
「バスのそばを行きます」→「バスのそばを通って行きます」となるんですね。
また、[the]が付くと特定のバスを表すので、「いつもあのバスのそばを通って公園行くんだよね」というニュアンスになってきます。
めったにない状況ですね…。
さらに深堀り
「車で」だと[by car]となりますが、マイカーでと言いたい場合は[by my car]ではダメなんです。
先程の[the]と同様、[my car]とするとcarが具体的なカタチを持ってしまうので、「私の車のそばに」となってしまうんですね。
じゃあどうすれば良いのかというと、「車のそば」ではなく「車の中」にいれば良いんです!
I go to the office in my car.「私は自分の車で会社に行きます。」
馬で行くのであれば、[by horse]ですが、
自分の馬と特定したければ[on my horse]と「馬に乗って」と表現すればいいんですね。
I go to school on my horse.「私は自分の馬で(に乗って)学校に行きます。」
ちなみに I go to the office ( ) my car. とか I go to school ( ) my horse. という穴埋め問題でなければ、
I drive my car to work. / I ride my horse to school. といった解答でもOKですね。
おまけ
I ride my horse to school. の[to school]の部分も「学校」のイメージを表していますね。
学校という具体的な「場所・施設」ではなく、授業や部活・学校行事などをひっくるめた「学校」というイメージです。
他には[go to bed]で「寝る」もそうですね。
ベッドという家具のところにただ行くのではなく、寝るための布団が敷かれた台に向かうわけですから、そりゃあ「寝ます」よね!
こんな感じで日本語に比べるとルールでガチガチに固められているので、自分は理系だ!と食わず嫌いな人でもコツをつかむと点数が取りやすいです。
また、一つの疑問からいろいろな話に広がっていくのは語学の楽しみの一つですね。
塾長は、[go to school[go to bed]のあたりでやっと「知ってるやつだ」と気付きましたが、知識が結びついていないのはダメですね。
英語に限らず、知識を結びつけることは非常に重要ですが、非常に難しいことでもあります。
それ小学校で習ったよね、という内容が高校生の勉強につながってくることも良くあります。
アン進学ジムでは先取り学習をおすすめしています。
先取り学習のメリットの一つに学習法が身につきやすいことがあります。
確かに、一度授業を受けただけでは完全には理解しきれていないでしょうし、時間が経つと忘れてしまうかもしれません。
けれども、その度に思い出せば良いんです。一旦学んだことは学び直しても、思い出すのにそこまで時間はかかりません。
これを繰り返すことでやがて完全に定着するでしょう。
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