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2025.07.22

【1日目】「お金の感覚」を育てる家庭の工夫 〜数字に強い子は“買い物”で育つ!?〜

1日目】「お金の感覚」を育てる家庭の工夫

〜数字に強い子は買い物で育つ!?〜

このシリーズについて

このブログシリーズは、小学校低学年の子どもたちに向けて、将来の「算数力」「論理力」の土台となる“感覚”を育てるヒントを、全3回にわたってお届けします。

日常生活の中で、自然と数字や図形に親しめるようになるにはどうすればいいのか?

1日目の今回は「お金の感覚」について。おつかい遊びやお小遣い体験から、子どもたちは何を学べるのでしょうか?

1回のテーマ:お金の感覚=「数のまとまり」と「価値を考える力」

「10円玉が5枚で50円」「100円玉を2枚で200円」

私たち大人には当たり前のことも、子どもにとっては“未知の世界”。

計算ドリルで学ぶ前に、「数がまとまるとはどういうことか」「同じ金額でも硬貨が違えば感覚が違う」——そんな“数のリアル”を体験することで、算数の土台が作られていきます。

【実話ストーリー】「100円で何が買える?」から始まったお金の会話

小学2年生のりんたろうくんは、ある日お母さんにこう言いました。

「ねぇ、100円って、どれくらいすごいの?」

お母さんは、りんたろうくんに100円玉を1枚渡し、「この100円で、お店で1つだけ好きな物を買ってきてごらん」と言いました。

近所のスーパーにはお菓子がずらり。ラムネ、チョコ、ガム、そして“2個入り”のお菓子まで。

迷いに迷って選んだのは「80円のチョコレート」。

「100円あるけど、20円は使わないでおく。今度、もう1回使えるように」

この言葉を聞いたお母さんは驚きました。

お金の感覚=“数の価値”を、体験の中で自然に学び取っていたのです。

家庭でできる「お金の感覚」を育てる3つの工夫

お店ごっこで“10のまとまりを体験する

お菓子や文房具などを家の中で並べ、100円・10円・1円の硬貨に見立てて買い物体験を。

【学べること】

  • 「10円玉が10枚で100円」など、10進法の感覚
  • お釣りを計算することで引き算や数の逆算
  • 硬貨の大きさ・色・重さによる視覚的な数の理解

おこづかいを固定制で渡して、数のやりくりを促す

例えば「1週間に100円」と決めて渡すことで、計画的に使う力が育ちます。

【学べること】

  • 今すぐ使うか、来週のために残すかなどの判断力
  • 「残金いくら?」と数を頭の中で扱う暗算力・比較力
  • 金額に応じて優先順位を考える論理的思考

おつかいで「実際に使ってみる」経験をさせる

買い物メモと100円玉を持たせて、「これだけ買ってきてね」とお願いする。

【学べること】

  • 「○円の商品を買うには何円必要か?」という数の先読み力
  • レシートを見ながら「本当に合ってる?」という検証力
  • 緊張と成功体験を通じた数の実用感覚

よくある保護者の誤解

「お金って、まだ早いんじゃない?」

そんな声もよく聞きます。

しかし、早い段階で“お金=数字が使われているもの”と実感できると、子どもは「計算」や「価値の比較」に強くなります。

ポイントは「金額の大きさ」ではなく「体験の意味」。

まずは10円玉1枚でもいいのです。

保護者ができるちょい足し声かけ

日常生活で、こんな声かけをしてみてください。

  • 「このお菓子、100円で2個入りだね。1個何円くらいかな?」
  • 「200円持ってたら、これ何個買えると思う?」
  • 「50円で買って、100円払ったらおつりはいくら?」

“数の会話”は、正解を出させることではなく、「考える時間を与える」ことが目的です。

まとめ:数字に強い子は「実生活」で育つ

お金の感覚は、単なる計算力ではありません。

  • どれくらいの価値があるのか?
  • 今とあと、どちらを選ぶ?
  • 同じ金額で、どう使う?

こうした感覚を体験することで、子どもの頭の中には“数字の世界”が広がっていきます。

明日のテーマは、「時計と時間感覚」。

「5分ってどれくらい?」「1時間って長い? 短い?」

そんな素朴な疑問が、学びの入り口になるかもしれません。

次回もぜひお楽しみに!

山口誠司 塾長 BLOG INDEX
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