2025.10.22
【第3弾|3部作シリーズ】家庭と塾で育てる“あり方”─非認知能力×学びの習慣
【第3弾|3部作シリーズ】家庭と塾で育てる“あり方”─非認知能力×学びの習慣
はじめに|このブログは3部作の第3弾です
この記事は、愛知県あま市の学習塾「進学ジム」塾長が執筆する【3部作シリーズ】の第3弾です。
テーマは「“やり方”よりも“あり方”が先にある学びの本質」。
これまで第1弾で「なぜ結果が出ないか」、第2弾で「“あり方”が成績にどう影響するか」を取りあげ、今回は最終回として、家庭・塾で実践できる“あり方の育て方”を具体的に解説します。
- “あり方”を育てるとは?=非認知能力の育成
“あり方”という言葉を噛み砕くと、学びや行動の根幹にある「どんな思いで取り組むか」「どういう姿勢で挑むか」といった態度・心構えです。教育分野では、学力や知識・技能(=認知能力)だけでなく、自制心・粘り強さ・協調性・自己肯定感など、数値化しづらい「非認知能力(non‑cognitive skills)」が重要とされています。
つまり、学びの“やり方”を形づくる源として、“あり方”を磨くことこそが、家庭・塾どちらでも大切なのです。
- 家庭でできる“あり方”の育成5選
家庭は、子どもの“あり方”を育む最も身近な場です。以下に、すぐにできる実践例を5つ紹介します。
2‑1. 日々の“声かけ”をあり方に変える
「今日、どうして宿題をやったの?」「どこまでできた自分に満足?」など、行動ではなく“心の動き”に対して声をかけましょう。
例:「自分で始めたね」「最後までやり切ったね」など、プロセスを認める言葉が、自己肯定感や挑戦意欲につながります。
2‑2. 目標を「○○になりたい自分」で設定する
「今月数学100点取ろう!」という目標も良いですが、より根幹にあるのは「○○になりたい自分」です。
例:
- 「自分で考えて解けるようになりたい」
- 「わからないとき自分から質問できる人になりたい」
このような“あり方視点の目標”があると、やり方は子ども自身が工夫するようになります。
2‑3. 間違いや失敗を“学びの材料”に
非認知能力の中に「やり抜く力(GRIT)」があります。
家庭で「間違えたから次はこうしてみよう」「どうしてそうなったか一緒に考えよう」と声をかけることで、子どもは失敗を恐れず挑戦できる状態になります。
2‑4. ルーティンではなく意味のある習慣にする
ただ宿題をする、ただノートを整えるだけでは、“やり方”に留まります。
そこに「どういう気持ちで」「何のために」が伴えば、それは“あり方”の習慣になります。
例:毎週末に「今週、自分はどう学び直したか」を親子で振り返る時間を設ける。
2‑5. 家庭と塾の連携で“あり方”を共有する
塾側も、子どもの“あり方”に寄り添った指導を行っています。進学ジムでは、授業や個別指導の中で“あり方”を育てる会話を大切にしています。ご家庭と塾が同じ方向を向くことで、子どもにとって“あり方”が日常になります。
- 塾での“あり方”育成のための取り組み
塾という環境でも、あり方を育てるための工夫があります。
3‑1. 初回カウンセリングで「あり方」からスタート
進学ジムでは入塾時に「何のために学ぶか」を子どもと保護者と共に話し合います。目的意識が明確になると、やり方は後から自ずと生まれます。
3‑2. 授業内で問いかけを重視
「なぜこの問題を選んだの?」「次はどこを伸ばしたい?」など“自分ごと”的な問いかけを通じて、あり方を掘り下げる機会を設けています。
3‑3. 学びの振り返りを習慣化
「今日の勉強で自分が成長できたところ」「明日やってみたいこと」を書く仕組みを導入。これにより、学びは“受け身”ではなく“能動”になります。
3‑4. 成績だけでなく“態度”や“プロセス”も評価
通知表コメントで「課題にしっかり取り組んでいます」と書かれる生徒は、あり方が育っている証拠です。塾でもその姿勢に注目し、サポートしています。
- “あり方”が育つと、やり方が変わる
“あり方”を育てることで、次のような変化が起きます:
- 自分で学習計画を立て、やり方を工夫する
- 復習・予習のタイミングを自ら選ぶようになる
- 困難に直面しても“どう改善するか”を考える
こうした行動変化が定着すれば、成績・内申点・学習習慣すべてにプラスになります。
- まとめ|3部作を経て見えてくる“あり方”の大切さ
この3部作シリーズを通じてお伝えしてきたことは以下です:
- 第1弾:なぜ結果が出ないか|“あり方”が整っていないから
- 第2弾:なぜ“あり方”が成績に影響するのか|その理由と実例
- 第3弾(今回):どのように家庭・塾で“あり方”を育てるか|実践法
“やり方”にばかり目を向けていた時、成績も習慣も変わらない…そんな悩みを抱えていた方にこそ、まずはどんな“あり方”で学びに向かうかを大切にしてほしいと思います。
そして、あま市の塾「進学ジム」では、その“あり方”を育てる場として、子どもたちの未来につながる学びを支援しています。




























